パーソナルトレーナー資格の難易度はどれくらい?簡単に取得できるの?

メディカルフィットネスとは

パーソナルトレーナーには必須の資格はありませんが、優秀なパーソナルトレーナーとして活躍したいのであれば、ぜひとも資格は取得しておきたいところです。
この記事ではパーソナルトレーナー向けとして代表的な資格取得の難易度についてまとめています。

パーソナルトレーナー資格の難易度は資格によってさまざま

パーソナルトレーナーの資格は民間資格となりますが、さまざまな団体が存在し、それぞれが資格を発行しています。
つまりパーソナルトレーナー向け資格の難易度は、どの資格を取得するかによって大きく異なります。
未経験者でも取得できる資格もありますが、楽して取得できるような資格はありませんよ。

NESTA-PFT

全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会(NESTA:National Exercise & Sports Trainers Association)が健康・フィットネス・ウェルネスのプロとしての総合的な知識・技術の習得の証明として認定しているパーソナル・トレーナー資格。
国際的な認知度も高く、採用の際に優遇されることも多い。
有名な資格ですが、1年以上の指導経験があれば受験資格はクリアできますし、未経験でも養成講座を受講すれば受験できます。

全体の合格率がおおよそ50%~60%前後となり、パーソナルトレーナーの経験者であれば、資格試験の難易度はそこまで高くないと言えます。
試験では正答率80%以上を求められているので、テキストの内容をしっかり理解しておくことが必要です。
直接試験を受けるコース以外にも、基礎から学べるコースもあるので、しっかりと勉強すれば合格できるでしょう。

NESTA-PFTの資格取得条件

NESTA JAPAN(または医学映像教育センター)にてテキストを購入済みのこと
CPR・AEDの技能に関して定期的なトレーニングを行っている(資格認定を受けているとなお良い)
日本国籍または、日本での就労可能な在留資格を有する者
満18歳以上、高等学校卒業以上の者、高等学校卒業程度認定試験合格者、またはNESTAが認定する教育カリキュラム修了者
次の①~④のうち、1つ以上の項目に該当する
①1年以上のパーソナルトレーナー・インストラクターなどの実務経験がある
②1年以上の運動部指導、フィットネス企業勤務経験がある
③体育系または、医療系の大学・専門学校を卒業している
④NESTAの認定する養成講座、養成コースを受講済みである

NSCA-CPT

全米エクササイズ&コンディショニング協会(NSCA)が認可するパーソナルトレーナーの資格です。
個別のアプローチを用いて、クライアントの健康と体力のニーズに関して、評価、動機付け、教育、トレーニングやコンディショニング全般の指導を行う優れた専門的能力をもつ人材を認定する。
NESTAと同じく、国際的な信頼性も高い資格。

試験をクリアするためにはトレーニング知識だけでなく、スポーツ障害学やスポーツ生理学など幅広い知識が必要です。
合格率が30%~50%程度になることもあるため、トレーナー系の資格の中でも難しいと評価されることもあります。

米アスリートだけでなく、年齢・性別・経験を問わず幅広い層に対してトレーニングを指導を行うため、トレーニング知識に加え、医学的、運動生理学的な専門知識とトレーニングの指導技術が必要となる。
資格の維持には、セミナーなどの受講で得られる継続教育活動単位を、定められた期間内に取得することが必要。

NSCA-CPTの資格取得条件

NSCA-CPTを取るためには、下記の受験資格を満たしていることが必須です。

出願時に、満18歳以上で、高等学校卒業以上の者または高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)合格者。
出願時に、高等学校の卒業証明書、または学校教育法が定める4年制大学、短期大学もしくは専修学校の卒業証明書もしくは在学証明書、または高等学校卒業程度認定試験もしくは大学入学資格検定の合格証明書、または学位取得を証明する書類(学位授与証明書、修了証明書など)が必要。
出願時および受験時に、NSCAジャパンの会員(正会員、学生会員、英文会員)もしくは米国会員であること。
出願時に有効なCPRおよびAEDの認定を保持していること。
出願時に有効なCPRおよびAEDの認定を保持していない場合は、受験日の1年後までに、有効なCPRおよびAEDの認定証のコピーを提出すること。
※出願条件は年度によって変わる場合があります。

JATI-ATI

日本トレーニング指導者協会(JATI:Japan Association of Training Instructors)が認定するトレーナー資格。
アメリカ起源のトレーナー資格が多い中、日本の環境や実状に合ったトレーニング指導を目的するのが特徴。

合格率は年度や地区によって50~90%と差がありますが、平均すると約60%前後と考えられます。
体育系の専門学校や資格認定校に通学していると受験資格が得やすく実技試験も無いので取り組みやすいですが、決して簡単とは言えません。
資格としての全体の難易度はNSCA-CPTやNESTA-PFTとそれほど変わりはないと考えられます。

JATI-ATIの資格取得は、試験の難易度より、受験資格の条件をクリアするほうが難しいと言われています。

JATI-ATIの資格取得条件

・JATIに入会し、正会員であること
・養成講習会の受講および自己学習課題(ワークシート)の提出を終えていること

条件にあるJATI-ATIの「養成講座」を受けるには、さらに以下の条件が必要です。

・4年制大学卒業者(卒業見込み含む)
・短大、専門学校卒業者(卒業見込み含む)
・職業能力開発大学校の専門課程修了者(見込み含む)
・防衛大学校、海上保安大学校、気象大学校などの各省大学校修了者(見込み含む)
・高卒以上で、運動指導歴が3年以上ある者

JHCA-FC

特定非営利活動法人・日本ホリスティックコンディショニング協会(JHCA:Japan Holistic Conditioning Association)が公認するトレーナー資格。
取得にかかる費用も安価で、難易度もそれほど高くないので、これからパーソナルトレーナーを目指す人には最適な資格です。

合格率は公表されていませんが、学歴・経歴などは判断材料にはならないため、それほど合格するためのハードルは高くないと考えられます。
運動指導の経験は必要ですが講習会を受けて知識面をしっかり固めればクリアできます。

JFCAが行う講習会では運動指導の基礎であるストレッチ・トレーニング・バランスのテクニックを学び、専門的なコンディショニング方法を身につけます。
この他、JHCA-FCの上位資格としてJHCA-HC(ホリスティックコンディショナー)、JHCA-HCAD(上級ホリスティックコンディショナー)があります。

JHCA-FCの資格取得条件

資格を取得するためには、5ヶ月かけてJHCAが行う全10日間の講習会に参加して、FNC(機能的神経―筋コンディショニング)と呼ばれる運動効果を高めるためのトレーニング種目と、指導方法を習得した上で認定試験を受けます。

受験資格としてJHCAの会員であることが条件となっており、試験は3月、6月、9月、12月の年4回実施。
ベンチプレス、スクワットなどによる鍛錬度チェック、筆記試験、指導ロールプレイングが試験内容となります。

JASA-AT

日本体育協会(JASA)公認のアスレティックトレーナー資格です。
アスレティックトレーナーはオリンピックなどの国際競技大会をはじめとして、国民体育大会や国内トップリーグで活躍するアスリートをサポートします。
競技者の健康管理、傷害予防、スポーツ外傷・障がいの救急処置、アスレティックリハビリテーションおよびトレーニング、コンディショニングに当たる専門家の育成を目的としています。

検定試験の合格率は公表されていませんが、トレーナー系の資格では最難関と言われています。
2002年当時で養成講習会修了者で約40%、適応コース修了者で10%以下の合格率とされ難易度は非常に高いと考えられます。

現役スポーツトレーナーを主な対象とした講習会・検定試験(理論試験、実技試験)があるほか、講習会と同じカリキュラムを履修することができる承認校(大学・専門学校)で学ぶことで、講習・検定試験の一部またはすべてが免除されるシステムがあります。

日本体育協会公認アスレティックトレーナー資格(JASA-AT)を取得する方法は、具体的には2つあります。

これからスポーツトレーナーになる人がJASA-AT資格をとる方法

これからスポーツトレーナーになりたいという人は、日本体育協会認定の専門学校や大学へ入学するという方法です。
そこで指定のカリキュラムを勉強すれば、講習や一部の試験が免除され、検定試験を受けることができます。

認定校は日本全国にあり、具体的な学校名は日本体育協会の公式サイトから「適応コース承認校」で確認することができます。

すでに現役のスポーツトレーナーがJASA-AT資格をとる方法

すでにスポーツトレーナーとして現役で活動している人は、日本体育協会の養成講習会を受講します。
受講するには、各都道府県の体育協会や、日本テニス協会、日本陸上連盟など加盟競技団体の推薦を受ける必要があります。
推薦を受けられるのは、満20歳以上で、スポーツトレーナーの中でも国体や国際大会に出場する選手を担当するなど活動実績がある人です。

講習内容は、「スポーツと法」、「スポーツ組織の運営と事業」といった基礎知識が約150時間。
「スポーツ科学」「運動器の解剖と機能」「スポーツ外傷・障害の基礎知識」「健康管理とスポーツ医学」「予防とコンディショニング」といった専門科目を600時間に、現場実習が180時間です。

検定試験の内容は、筆記試験と総合実技試験です。
総合実技試験は、筆記試験合格者が受験できます。

筆記試験は、専門知識が問われますので、とにかく勉強することが大切です。
1日30分ずつの勉強を1年間続けて合格したという人もいました。

総合実技試験は、急性期、アスレティックリハビリテーション初期、後期の3つのカテゴリー別に、試験官との質疑応答やテーピングなどを行います。

検定試験の合格率は10%以下といわれていて、1994年の制度化から20年間で認定を受けたのは約2,000名ほどになります。

まとめ:パーソナルトレーナー資格の難易度はどれくらい?

資格ごとに難易度に差はありますが、どの資格も何の努力もなしに取得できるようなものではありません。

しっかりと対策し、資格取得に向けて進んでいきましょう。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事一覧